こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
今日の日経新聞記事からこちらをピックアップします。
海外勢、日本株に悲観 売り圧力16兆円規模
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190822&ng=DGKKZO48817920R20C19A8EN1000
以下引用
日本株が「冬の時代」に逆戻りしかねないとの懸念が広がっている。8月初旬からの世界的な株安にはいったん歯止めがかかったようにみえるが、日本株の戻りは鈍い。21日も日経平均株価は58円安。海外勢の日本株見通しの引き下げが続き、長期マネーを運用する投資家からは、ほかの資産に比べて日本株は今後10年間にわたり出遅れるとの予想も出ている。
引用終わり
記事によると、海外の金融機関には日本株に対する悲観論が蔓延しているようです。
先日の米国の「米中貿易関税引き上げ」そして「逆イールド」(短期金利と長期金利の逆転現象、景気後退サインと言われる)から世界的な株安になりましたが、各国が株価を持ち直している中、日本株は戻りが遅い状況です。
これには、政策的な問題も理由としてあるようです。
米モルガン・スタンレー社は「逆風に対する政策対応が鈍い」「消費増税は延期が望ましかった」
米ブラックロック社も「中国減速の影響を受けやすい、金融緩和余地が乏しい」「消費増税」を理由にしています。
今年4月にもアメリカの大手新聞が数回に渡り「日本の消費増税は日本経済の自殺」などと消費増税に批判的な記事を掲載していましたが、アメリカ経済にとっても日本経済の失速はダメージになるのでストップさせたかったのかも知れません。
また、こういった事を踏まえて、今後の株価上昇率も先進国平均からも遅れ今後10年で年率5.7%程度と見込まれています。※新興国7.9%アメリカ6.7%からみても日本への投資に魅力はなくなっていきそうです。
日本は今でも世界有数の経済大国ですが、経済も徐々に衰退してきており今後も厳しい状況と言えそうです。
過去20年間で平均年収が上がっていない唯一の国ですし(アメリカは27%上昇ドイツも17%上昇してます)海外からの旅行者が多いのも、昔、日本は物価が高くて旅行できなかった東南アジアや東アジアの方が増えている(経済格差が減少した)ことも大きな要因です。逆に日本から海外旅行に行くと昔と比較しても随分物価が高くなっていることを感じるのではないでしょうか?
こういった時代の流れや、世界から日本がどう見られているかなどは単に資産形成だけでなく「ライフプラン」にも大きく関わります。
エスカレーター式に「大学卒業後に良い就職をして真面目に勤められれば退職金と年金で悠々自適」という時代は終わりつつ(大半の中小企業では終わっていますが)あり、自ら考え行動する必要性(カスタマイズ)が徐々にそして急速に高まっている時代です。
エスカレーターで言えば、下りのエスカレーターに乗っている状態の日本で、「どう自分らしく幸福に人生を生きるか」は私たちの共通の課題ですし、そこに面白さを見いだせるかが人生充実の鍵かも知れません。※しっかりと冬支度をする必要があるということですね。備えあれば憂いなしです。
その為には、この記事における日本政府の「逆風に対する政策対応の鈍さ」や情勢を見ての「消費増税凍結などの方針転換の判断」などを反面教師として、素早い対応が求められると思います。
足元の現在も大切ですが、将来を見据えた「ライフプランニング」やそれに基く「マネープランニング」なども大切です。そういったことでお悩みや疑問などあればぜひ当事務所へご相談下さいね。
今日もありがとうございました。