高齢者雇用安定法は国民へのしわ寄せ法!?

こんにちは。

ファイナンシャルプランナーの土田です。

 

さて、今日から4月!新年度突入ですね!

4月から新しい環境で生活や仕事など始められる方も多いかと思いますが、4月は様々な制度のスタートにもあたります。

 

そんな中で今日から、「高齢者雇用安定法」による「70歳までの就業機会を確保すること」を義務付ける(努力義務)法律が施行されました。

 

日経新聞4/1 Web版 「70歳就業、道は険しく 生産性向上迫られる高齢者」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH29A4I0Z20C21A3000000/

 

以下引用

70歳まで働き続けたい人に就労機会を用意することが、1日から企業の努力義務になった。「生涯現役」時代に向けての制度だが、企業の人件費負担が過重にならないためには本人の生産性に応じて賃金を決める仕組みが欠かせない。働く場の確保を同じ企業に求め続ける「生涯1社」主義に無理はないのかという問題もある。

 

高年齢者雇用安定法は定年の引き上げ、廃止や再雇用により、希望者全員を65歳まで雇用することを企業に義務づけている。これに加え、希望する人の70歳までの就業機会の確保を企業の努力義務とする改正法が2020年の通常国会で成立した。施行は2141日だ。

 

法改正の背景には、高齢者の体力の向上や働き続けることを望む人の増加がある。収入を得る高齢者が増えれば社会保障費の伸びの抑制にもつながる。

新制度では定年の引き上げなどに加え起業する人やフリーランスになる人と業務委託契約を結ぶ企業の社会貢献事業などに有償で従事させる――という雇用形態以外の2つの手段が新たに企業の選択肢になる。

もっとも実際に企業が選ぶのは、従来の定年の見直しや再雇用という雇用関係を維持する形が中心になると識者はみる。高齢者が働き続けることは企業にとって人手不足対策になる。雇用関係のもとで指揮命令ができるようにした方が得策、と考える企業が多いとみられている。

引用終わり

 

表向きは、少子高齢化によって労働人口も減っていくことから労働力不足を補う目的で法律を作ったように見えますが、本来企業側で定年して欲しくない人材には、雇用延長を打診するので今回の法律は不要です。

 

ではこの法律の本音はどこにあるのでしょうか?

 

社会保障制度の改革が進まないなか、社会保障費が膨らみ過ぎて日本の財政を圧迫している状況を考えれば、社会保障制度が、現役世代が高齢者を支える仕組みなので、高齢者に現役を続行してもらい、支えられる側になることを遅くできれば、もう少し社会保障制度が延命できるからではないでしょうか?※実際75歳以上が高齢者と定義も変えようとしていますし…

 

もちろん、生涯現役で長く元気に活躍できる社会は素晴らしいのですが、記事にもある通り、これからの社会はデジタル化が進み、これまでの仕事がどんどんAIやロボットに代替されていきます。

 

30代~50代でも10年後に今の職業があるかどうかという時代なので、よほど高スキルの人材でなければ、新しい仕事にチャレンジしていく必要があるでしょう。

 

60歳を過ぎて、全く新しい分野の仕事を覚えて、何より戦力として企業で働くというのは不可能ではなくとも、かなりハードルは高いのではないでしょうか?

 

日本の少子高齢化の進展はもう30年以上前から言われていた事です。欧州では80年代からこういった時代に向けた改革をしてきたのですが、残念ながら日本では不十分な改革しかできていません。

 

そのしわ寄せにも思えてしまう「高齢者雇用安定法」ですが、ここから学ぶことは、やはり「国任せではいけない」という事ではないでしょうか?

 

そう考えると、高齢になったときに備えて、

   高齢でも時代の変化があっても働ける能力を身に着ける(健康も含め)

   働かなくても生活できるだけの資産を作る(お金にも働いてもらう)

   その両方

を準備しておくと安心ですね!

 

その為にも、ライフプランが大切です。

新しい年度のスタートに、ぜひご自身の「ライフプラン」をしてみてはいかがでしょうか?

 

ご自分でやってみたいという方はこちらもご参考下さい

 

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今日もありがとうございました。

 

 

 

 

あきたで出産・子育てガイドブックに取材記事が掲載されました。

クルール秋田版(4月号)に記事が掲載されました。

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