日本から日本人が逃げ始めた!?

こんにちは。

ファイナンシャルプランナーの土田です。

 

今年も残すところ3日。

2021年も新型コロナウイルス感染症による自粛ムード一色でしたが、来年には落ち着きを取り戻すことを期待したいですね!

 

さて、そんな一年を振り返ると、昨年から続く「資産運用ブーム」に大きな動きがあったようです。

日経新聞2021/12/19 Web版 「日本株を買わない日本人 新しい資本主義「貧しくなる」」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD07BGL0X01C21A2000000/

 

以下引用

日本人が日本株を買わなくなった。コロナ禍で広がった現役世代の「貯蓄から投資へ」も、お金の向かう先はもっぱら米国を中心とする海外株だ。巨額の利益を稼ぐ米ハイテク企業と比べると、日本企業の成長ストーリーは色あせて見える。日本株を支えた日銀や公的年金の買いも今後は細り、いずれ売りに回る。このままでは買い手が誰もいなくなる。

「日本株はもはや泥船だ」。東京都の兼業投資家、乙丸英広さん(40)は12月に入り、約1千万円分の日本株をすべて売却した。2020年はマスク関連株などで利益が出たが、今年は買った株が下がるばかり。「なぜか日本株だけ上がらない」という焦燥にかられ、不満を抑えきれなかった。

岸田文雄政権が掲げる「新しい資本主義」にも不信が募る。「金融所得課税を強化すれば、富裕層や起業家が海外に逃げてしまうだけ。残った国民がみな貧しくなっていく気がしてならず、そんな国の株に投資したくない」。SNS(交流サイト)でつながる投資仲間たちも同じ考えだ。

引用終わり

 

記事の通り、日本人投資家が日本株を買わない状況になっているようで、理由としては「日本株だけが上がらない」という事実と「岸田政権に対する不信」から「日本の将来性に不安」があるようです。

 

普通に考えれば、高齢化が進み人口も減少していく日本に将来性を見出すのは難しいということですが、根底にあるのは「日本の貧困化」ではないでしょうか?

 

過去30年間日本だけが給料が上がらない状態を続けており、これは低成長を示す(実際は衰退でしょう)指標としても最近よく耳に目にすることが多くなりました。

 

また、給料が上がらないだけではなく、社会保険料も上がり、消費増税もあって、社会保障費も含めた国民負担率は44.3%と昭和50年の25.7%と比較すると約20%も上がっています。

 

つまり、「収入は増えず負担は増える=手取り所得が大きく減っている」のが日本という事になります。

※更に物価上昇の波まで…

 

そして今後もこの流れは止まる気配は残念ながらなく、寧ろ、移民政策(安い労働力を確保して給料の昇給が難しく)や、金融所得課税(自己責任で運用して儲かったら税金)、そして将来的には消費税も増税という(炭素税も検討)、使えるお金が少なくなる政策が現実化しようとしています(涙)

 

記事にある通り、米国への投資が増加しているのですが、ネット証券や自動翻訳など便利になるにつれて日本から資金が簡単に逃げられるようになっており、この流れも今後も止まらないと思います。

 

このキャピタルフライトとも思われる資産の流れを少しでも止めるには

以下引用

日本で長期的に優秀な成績を上げるリンチ氏のようなスター運用者が見当たらないのは、運用業界の構造に一因がある。米国のトップ3はブラックロックなど金融機関傘下にない独立系だが、日本は銀行、証券、保険が上位を独占している。長期的な運用よりも、金融商品販売を通じた短期的な手数料稼ぎを優先しがちだった。

日本株が復活するには、まずは企業自身が稼ぐ力をもっと高める必要がある。そして政府は「貯蓄から投資へ」の芽を金融所得課税の強化などで摘むのではなく、少額投資非課税制度(NISA)の恒久化など促進策を考えるべきだ。そこで国民が安心して長期にお金を託すことができるスター運用者が生まれれば、約2千兆円の個人金融資産が日本株に流れる素地が整う。

引用終わり

 

という官民ともに欧米を見習う必要がありますね。※今年の大河ドラマでもこういったシーンが多かったです。

 

何はともあれ、日本人が日本を見捨ててしまう状況を打破して欲しいと思います。

 

今日もありがとうございました。

 

クルール秋田版(4月号)に記事が掲載されました。

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