こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
NY原油価格が遂に1バレル115円台を一時付けるなど尚も高騰していますが、元々あったエネルギー問題にロシア・ウクライナ情勢が更に火をつけた結果といえます。
その元々あった問題とは「脱炭素」です。
地球温暖化を防ぐためという目的で、温暖化の原因とされているCO2の排出をゼロにしようというのが脱炭素ですが、ここでは、「そもそも温暖化してるの?」「温暖化していたとして原因はCO2なの?」という事は置いて進めたいと思います。
この脱炭素問題や環境問題は非常に私たちの生活に密着したもので、エネルギー価格だけでなく、最近ではレジ袋が有料化されたり、ストローが紙になったりと生活スタイルそのものに影響を与えていますね。
エネルギー問題としては、発電を石油・石炭など化石燃料での火力発電を止めて、太陽光・風力などの自然エネルギーに変えようとか、ガソリン自動車を止めて電気自動車にしようとか様々あります。
但し、この脱炭素の動きは本当に正しいものなのか検証もしっかりと行われないままに、強力に進められていることが世界(特に先進国に)大きな負担と歪みをもたらしています。
米国ではバイデン政権になってすぐにシェールオイルの生産に厳しい規制を設けこれにより新規の油田開発が事実上できなくなりました。2020年はコロナの蔓延でエネルギー需要が極端に減少したため表に出ませんでしたが、原油価格が上昇した今でも投資資金が減少してしまったシェールオイルの生産高が思ったように上がりません。
また、脱炭素を世界が掲げる中、OPECプラスに加盟している産油国でも投資不足で生産能力が上がらず増産することができないようです。巨額な投資が必要な事業であり、将来的に不透明であれば、今高いとはいえ投資するにはリスクが大きいということでしょう。(投資してから生産まで5年以上は掛かるようです)
欧州では脱炭素に対して非常に急ぎ過ぎていて、自然エネルギー先進国と言われるドイツでは、太陽光や風力発電などの自然エネルギーが全エネルギーの約半分に近づいており、日本でも持て囃されてきました。(今でも持て囃している方が多くいますが…)しかし、太陽も風力も自然任せのため、発電量の変動が大きくとても主要エネルギーとしては計算できるものではありません。実際、欧州全体で昨年から風が吹かず、風力発電が止まり、その結果天然ガスの需要が高まり、地域によりますが電気代が3倍を超えたところもあるそうです。(家計に大打撃ですね!)そしてその天然ガスはロシア産が主ですから、ロシア(プーチン大統領)が強気にウクライナを侵攻したのも、欧州主要国のエネルギーを握っていることも原因の一つと言われています。
原油価格上昇も脱炭素を急ぎ過ぎているためであり、明らかにバランスを欠いています。
そんな長い前振り(汗)ですが、秋田では洋上風力に力を入れていますね。
日経新聞2022/3/3 「秋田沖の洋上風力発電、関連事業参入目指し動き活発」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC272B10X20C22A2000000/
以下引用
秋田県沖2海域の洋上風力発電事業者が決まり、関連事業参入を目指す動きが活発になってきた。脱炭素政策の流れを成長につなげる拠点新設など県内外の関心は高い。自社の強みを核に新分野に事業領域を広げる積極姿勢が共通する。全国最速で少子高齢化が進む地域もこうした流れを活性化に生かす工夫が求められる。
引用終わり
誤解のないように言うと、このプロジェクトの是非については正直分かりません。
様々な秋田県内外の企業がこのプロジェクトに参加し、秋田県に雇用が創出されることも考えれば、エネルギー県秋田となる可能性は十分にあるでしょう。
とはいえ、風が吹かなければ発電せず、風が強すぎても発電できないのが風力発電であり、そもそも発電コストが高い風力が洋上であれば尚更メンテナンスコストも掛かる上、漁業や自然環境問題があるのも事実です。また、日本の様な地震国には向かないという指摘もあります。
地方の〇〇タワーや駅前開発の様に、所謂「ハコモノを作る事が目的」という事業で終わらない様にして欲しいですし、23年3月で秋田火力発電所の廃止も決定しているなか、電力の安定供給が損なわれないようにバランスを考えて取り入れてもらいたいものですね。
ということで、前回に引き続き、物事にはバランスが大切!という話題でした(笑)
そして人生にもバランスが大切です!バランスを保つにはライフプランを立てることが有効です!
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先ずはご自分でという方はこちらもご参考下さい。
今日もありがとうございました。