変わらない保険業界の闇…

こんにちは。

秋田のファイナンシャルプランナー土田です。

 

私が金融業界に入ったのは16年前で、外資系の保険会社から声が掛かり転職したのがきっかけですが、その転職理由の一つに「生命保険業界への不満」がありました。

 

プロフィールにも書いておりますが、母を中1で亡くし、父が50代で難病に罹り寝たきりになりましたが、その時の保険会社や担当者の対応があまりに酷く、困った時に助けてくれるのが保険なのに、一体どうなっているんだ!という不満があり、そんな不満を持つ人が、私が業界に入ることで少しでも減らせればという気持ちもあって、思い切っての転職でした。

 

また、そういう個人的な経験を糧に業界を良くしたいという方や、人間的に素晴らしい方とも沢山会う事もでき、保険業界もこれなら変わっていくと思っておりました。

 

しかし、残念ながら保険業界はなかなか変わらないようです。

 

日経新聞 2022//21 Web版 「金融庁、保険業界の死角にメス 代理店の実態調査へ」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB190VE0Z10C22A6000000/

 

以下引用

金融庁は、保険契約を巡るトラブルが相次ぐ保険代理店にメスを入れる。今夏をめどに代理店対応の強化策をまとめた指針を公表する。財務局と連携して代理店への聞き取り調査の回数を大幅に増やすほか、保険各社に代理店管理の強化を求める。「保険内容を十分説明していない」といった苦情が相次ぐなか、代理店の動向に監視の目を光らせ、顧客保護の徹底を図る狙いだ。

保険代理店は生命保険で約8万、損害保険では約16万ある。保険各社にとって代理店は主要な販売チャネルだ。ただ、代理店による保険販売を巡る苦情件数は近年高止まりしている。生命保険協会によると、生保代理店での契約に関する苦情は2019年度に過去最多の948件。新型コロナウイルス禍の20年度も700件ほどと高い水準だった。

具体的なトラブルとしては、「公的保険の説明を十分していない」「外貨建て保険など元本割れのリスクを知らなかった」「(手数料目的で)短期間で次々に保険を乗り換えさせられた」などがあるという。

引用終わり

記事の通り、保険代理店に対する苦情が2019年に過去最多だったようです。※保険会社への苦情も同等程度でしたが、代理店への苦情が年々増加傾向にあるようです。

 

保険会社への苦情が減っているのは、恐らく社内でのコンプライアンスが機能しているからというのが大きいと思います。私が保険業界にいた時には、まだこの辺が緩くて、勝手にお客様の子供の名前で保険加入している生保レディーがいたなんて(掛金も生保レディーが払っていた(汗))こともありました。

 

また、保険会社のノルマも今よりも厳しかったと思いますし、既契約者のフォローでも給料が貰えるようになった会社も多くあり、それも無理な保険募集をしない理由になっていると思います。

 

その点、代理店ですと、コンプライアンスが代理店によって大きく差がありますし、社内勉強会の様なこともやっている代理店は少ないと思います。

 

また、元々、保険業界は「お金を稼ぐためにやっている!」という方も多く、特に法人保険や個人でも貯蓄型保険を販売すると掛金も高く、手数料も高くなるので、本来の保障提案はそっちのけで手数料の高い保険を販売する営業が多い業界ですので、保険会社・代理店問わず、加入する側も一定程度の金融リテラシーがないと、後々「騙された!」と感じるような保険に加入させられてしまいます。※勿論お金を稼ぐことは悪いことではないのですが、不必要なものを売って稼ぐのは詐欺に近いことです。

 

実際に、私に相談にいらっしゃる方でも「本当に酷い保険」に加入させられた方は後を絶ちません(汗)

 

最近は、ネットなどで無料FP相談に申込みをしたら、「保険代理店」の営業マンが来て、外貨建て保険に収入に見合わない掛金で掛けさせられた事例や、ライフプラン相談をしたはずなのに、ライフプランに全く合わない保険(これも多額の貯蓄型保険)に加入させられたというケースもあり、年収・家族構成・雇用形態や企業の福利厚生・家計状況すら考えずに「自分が売りたい保険」を提案し、相談者は素人なので、プロがこれが良いというならという感じで加入してしまったという状況が見え、正直怒りを覚えました。

※勿論、保険という仕事に誇りを持って活動されている方もいらっしゃいます!そういう方のお客様は私に相談に来ることもなかなかないでしょうからこういった件が目立つのでしょう。

 

また、そういった貯蓄型保険販売をされているケースでは肝心な保障は不足ということも多く、私が所属していた保険会社では「保障を提供するのが保険会社の責務」という考え方でしたので、こういった保険屋さんは保険屋さんとも呼べないと思ってしまいます。

 

私が所属している保険代理店と金融商品仲介業者の「FPアソシエイツ&ファイナンシャルサービシズ株式会社」では、私の様な独立系FPが所属している会社ということもあって、保険も証券も取り扱っていますので、ライフプランを作成して、クライアントに合った保険と運用を提案する方が大半で、基本スタンスは「保険は必要保障をしっかりと」「将来資金はライフプランから必要な利回りを算出して投資も活用」というものです。※勿論ライフプランやクライアントの価値観に応じて検討・提案します。

 

この様に書くと、手前味噌で恐縮ですが、こういった保険業界や金融業界の悲しいニュースを目にする度、私たち独立系FPがもっとシェアを伸ばし、本来は素晴らしい「金融の力」を多くの方が味方にできる社会にしなければと思います。

 

今日は少々怒りが込み上げながら(汗)の記事になりましたが、少なくとも、貯蓄型保険に加入をしている方や加入を検討されている方は、セカンドオピニオンとしても独立系FPに相談してみて下さい!勿論当事務所でも承りますし、初回面談は無料ですからご活用下さいね!

 

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今日もありがとうございました。

 

 

あきたで出産・子育てガイドブックに取材記事が掲載されました。

クルール秋田版(4月号)に記事が掲載されました。

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